学生時代の友達との旅行は最も怪しい口実
妻との馴れ初めは、私のほうが一方的に好きになったことでした。美人でいつも周りにたくさんの取り巻きをつれていた華やかな妻が、どうして私を目に留めてくれたのか、最初は本当に信じられないくらい舞い上がっていました。私は外見的には妻と並ぶと周りからは美女と野獣といわれることが多く、美人の妻を射止めた羨ましいやつというのが友達の間での私への呼び名でした。妻を連れて歩くことが一種の誇らしささえ感じるくらい、彼女にはぞっこんだったんです。でも、最近彼女がさまざまな理由で外出が多くなり、さらには学生時代の友達と一緒に旅行に出かける機会も増えました。学生時代の友達というあいまいな表現にどことなく疑惑を感じていた私は、最低ですが彼女が本当に学生時代の友達と出かけるのか心配のあまり探偵事務所に調査を頼んでしまったのです。
でも調査を頼んでからも、大切な妻を疑っている自分が許せない気持ちと、本当の事を知りたい気持ちとの狭間でとても苦しい時間を過ごしました。そして調査結果が届いてみると、やはり自分が心配したとおり彼女は浮気相手と一緒でした。もしかしたら…と疑いつつも、どこかでそんなはずはない、そんな結果が出るはずはないと期待し続けていた矛盾する気持ちが、とうとう判明した最悪の結果に、想像していたよりもはるかなショックを受けることになりました。事実を知って彼女に勇気を振り絞って伝えると、妻はあっさりと認め、私との結婚は間違いだったと言い放つ始末です。あまりの心無い対応に今は深い失望とそんな女性を妻にした自分自身への怒りの気持ちで一杯です。
投稿日：2016/12/03